レスキューダイバー資格取得を目指す方への
救急法講座を開催しました。
緊急事態の科学的研究
「緊急事態」に陥った人が
「人が多いから安全」と考えるのは
多くの場合完全な誤りだといわれています。
傍観者効果
社会心理学の用語であり、集団心理の一つ。ある事件に対して、自分以外に傍観者がいる時に率先して行動を起こさない心理である。傍観者が多いほど、その効果は高い。
これは、以下の3つの考えによって起こる。
- 多元的無知 – 他者が積極的に行動しないことによって、事態は緊急性を要しないと考える
- 責任分散 – 他者と同調することで責任や非難が分散されると考える
- 評価懸念 – 行動を起こした時、その結果に対して周囲からのネガティブな評価を恐れる
ラタネとダーリーの推論:
1968年、キティ・ジェノヴィーズ事件に興味を持ち、「多くの人が気づいたからこそ、誰も行動を起こさなかった」と仮説を立て実験を行った。
学生を2名、3名、6名のグループにわけて、相手の様子が分からないようにマイクとインターフォンのある個室にそれぞれ一人ずつ通す。その後グループ討議を行わせ、1人が途中で発作を起こす演技をする。
この時、行動を起こすかどうかを確認し、その時間を計測した。結果として、2名のグループでは最終的に全員が行動を起こしたのに対し、6名のグループでは38%の人が行動を起こさなかったことが確認された。
「影響力の武器」
人が救助する実験では
ある実験では

ルナ2号?アポロ11号?
てんかん発作に見えるニューヨーク大の学生に・・・
- 1人が居合わせたとき
- 85%が援助した
- 5人が居合わせたとき
- 31%が援助した
つまり・・・救助される確立が低くても、社会自体が「冷たい社会」だからとする考えはズレていることに・・・
傍観者がどういうとき援助をするかの研究

救急法のシナリオトレーニング
- 目撃者に状況が緊急であると確信させた場合
- 援助の可能性は高まる
- 緊急事態かどうか確信持てない場合
- 傍観者が一人であるほうが、集団で居るよりも被災者をよく助ける。
- お互いに初対面の場合
- 人前では上品で洗練された人間だと見られたい気持ちが強くなる
- よく知らない人たちの反応には比較的なれていないから・・・いかにも関心があるという表情をしにくい
- 緊急ではないと判断されやすくなり、被災者は苦しむケースが増える。
自分自身が援助してもらえるには

救急法、心肺蘇生法、AED
助けてくれない周囲の人は、
- 不親切だからではなく「確信が持てないからだ」
ということを認識すべきです。
助けを呼べる(しゃべれる、声が出る)うちに・・・
ただうめくのでなく、うなるのでなく、
- 「助けて!」という言葉を使いましょう!
さて救急処置とは・・・
傷病者[1]事故者、けが人などと様々呼ぶを救助し、医師または救急隊員に引き継ぐまでの救命処置や応急手当のことです。
一般に….救命手当とは

意識の有無確認&対応から副木仕様まで!
一般市民の行う救急蘇生法のことで次のようなものを含みます。
- 心肺蘇生法
- 止血
- 自動体外式除細動器(AED)
- 気道閉塞への対応
応急手当とは
救急蘇生法を除いた、一般市民の行う手当のことで次のようなものを含みます。
- 骨折
- 脱臼
- 捻挫
- 熱傷
まずは!
身の回りに救助できる意識の高い人を増やすことが求められるでしょう!
注釈
1. | ↑ | 事故者、けが人などと様々呼ぶ |