和歌山県の南寄りの田辺市
近畿の市の中では最大です。ゆったりした空気の流れる目良[1]めらという漁港から出港して15分程。ショウガセという根[2]海底からそそり立つ大きな岩に到着するも、底は見えず周りには青い海が広がっているだけ。
腕にダイビングコンピュータをつけ、ジャケットに水中カメラをぶら下げ、海底マップを手にしたダイバー達は、ボートの上でヒョイとタンクを担ぎ水中生物へと変身します。マスク[3]水中眼鏡とフィン[4]足ひれを装着したら歩くように青い海へ入水する瞬間は何とも気持ちイイものです!
海中遊泳(ウチュウユウエイ)で観に行った「オオカワリギンチャク」は水深40mあたりのダイバーにとっては深い場所に生息しています。
イソギンチャク全体としては、潮間帯から一万メートルを超える深海に生息しているので、まだまだ浅い方とも言えるでしょうか。
地面にしっかりくっついているこのイソギンチャクには口がありますが、黄門などが無く、消化されたのちの糞は再び口から排出されます。
ちなみに腔腸動物という名称は、穴ぼこ状の腸としての消化管が腔腸と呼ばれていたことによりますが、現在、図鑑などでは腔腸動物門ではなく刺胞動物門に分類されています。
そんな握りこぶしくらいの小さなイソギンチャクを、兵庫県姫路市を朝6時に出発して神戸、大阪を駆け抜け、田辺市の沖合まで見に行きます。
愛想も振り撒かず、海底でひっそり気まま(?)に育つイソギンチャクの人気っぷりがとても羨ましい今日この頃です…(*’▽’)
注釈
1. | ↑ | めら |
2. | ↑ | 海底からそそり立つ大きな岩 |
3. | ↑ | 水中眼鏡 |
4. | ↑ | 足ひれ |